2021年2月7日までの大阪市立美術館/コレクション展は…
大阪市立美術館がお送りする2021年の展覧会の第1弾(1/9~2/7)は、コレクション展×7!新年のタイミングにふさわしい作品をご紹介いたします。
ちなみに冒頭の画像、何かおわかりになりますか?
実は、「枕」。しかも、陶器でできた枕(陶枕)なのです。
《白地黒花褐彩 芦雁図豆形枕》磁州窯系
元時代・14世紀
本館蔵/山口コレクション
詳細はのちほど。
松樹千年、終に是朽ちぬ―絵画の中の自然美
松は冬でも青く茂り、永く変わらない姿は繁栄の象徴です。しかし、千年の松樹といえどもいずれは枯れてしまいます。不変であることだけが価値ではなく、みじかく移ろう中にもまた美しさがあります。中国では、自然と人の生とはつねに連関して捉えられ、絵画の中にも表現されてきました。日常がおおきく揺らいだ昨今、先人の美意識に人生のヒントを探してみても良いかもしれません。
作品リスト(大阪市立美術館)
生誕200年 三輪田米山―大阪中之島美術館 山本發次郎コレクション
三輪田米山(1821-1908)は、江戸から明治にかけての愛媛松山の神官で、斗酒をあおって揮毫した書は、豪放な筆法、雄大な気宇で人気を博しています。その米山を「我が国近世五百年間不世出の大書家」と激賞して全国に知らしめたのは、他ならぬ山本發次郎でした。
富士礼賛―近世絵画を中心に―
世界文化遺産にも登録される富士山は、古より信仰の対象となり、様々な芸術の源泉にもなってきました。江戸時代には富士講が流行したこともあり、富士を描いた作品が多く見られます。本展では館蔵・寄託の近世絵画を中心に、富士を描いた作品をご紹介します。
辛丑年 牛を描く
令和3年は丑年にあたります。牛は古くから家畜として飼育され、農耕や運搬を助けるなど、人々にとって大変身近な存在でした。のんびりとして愛らしいその姿は、日本の絵画の中にもしばしば登場します。新年を寿ぎ、近世・近代の日本画から牛を描いた作品をご紹介します。
江戸の南画
江戸も中期になると、国内外の様々な刺激を受けた個性豊かな絵師たちが登場します。なかには中国・南宗画の影響のもとに独自の新しい様式を追求した人々もいました。彼らの絵は南画もしくは文人画と呼ばれます。本展では館蔵・寄託の作品から江戸時代の南画をご紹介します。
磁州窯の陶枕
磁州窯系諸窯は、宋~金時代にかけて華北一帯で隆盛した、中国で最大規模を誇る民窯です。陶枕は、その代表的かつ特徴的な器種の一つです。日本では初夢に見ると縁起がよいものとして「一富士二鷹三茄子」という句がよく知られていますが、当時の中国の人々はどんな夢を願ったのでしょうか。枕にあらわされた文様からひもといてみましょう。
あちこちの風光明媚
画家はほんとうに旅が好きです。自然が織りなす清らかで美しい眺めを求めて精力的に歩き、新しい画想を求めて眼前の風景に筆一本で格闘を挑みます。近世絵画と日本洋画から名所・風景を描く作品を寄せ、風光明媚を巡る旅へとご案内します。
まとめ
ということで、現在(2021.1.9~2.7)開催中の「コレクション展」のご紹介をさせていただきました。ハッシュタグ(#大阪市立美術館)をつけてコレクション展のレポートをアップいただければ、マガジン「大阪市立美術館コレクション展」みなさんのレビューにリンクさせていただきます。みなさまのレビュー、心よりお待ちしております!