大阪市立美術館ってご存知ですか? 〜noteをはじめる3つの理由〜
はじめまして、大阪市立美術館と申します。
名前のとおり大阪市に関連のある美術館なのですが
そもそも大阪市立美術館ってご存知でしたか???
「いやいや知ってるし、っていうか行ったことあるし」という方も、
「知ってるけど美術って興味ないし、行ったことないわあ」という方も、
「え、どこそれ。そんなんあったっけ?」という方も、
この機会に大阪市立美術館というものを認識していただけるとうれしいです。
◆「いやいや知ってるし、っていうか行ったことあるし」という方
ご来館いただきましてありがとうございます。
「フェルメール展」でしょうか?
「仏像 中国・日本」でしたでしょうか?
あるいは小中学校時代の公募展で
作品が展示されたとき、でしょうか?
ご来館いただいた際の印象はいかがでしたでしょうか?
初めてご来館いただいたときのことを覚えてらっしゃいますか?
大阪市立美術館での思い出がパッと思い出されますか?
と、質問の連続で申し訳ありませんが、
個人的にはお聞きしたいことが山ほどあるので
ぜひこのnoteでみなさんのエピソードを
お聞かせいただければうれしいです。
#大阪市立美術館
◆「知ってるけど美術って興味ないし、行ったことないわあ」という方
「知ってる」だけでも非常にありがたいことです。
たまたま今まではご縁がなくて
ご来館にはつながらなかっただけだと思います。
当然のことながら美術館や博物館は各地に存在するもの。
このnoteを通じて少しでも美術とか芸術といったものに
興味を感じていただければうれしいです。
そして興味をお持ちいただいたら
ぜひ大阪市立美術館へ。
#大阪市立美術館
◆「え、どこそれ。そんなんあったっけ?」という方
そもそもの話し、
このテキストを見ていただいているのもなにかのご縁。
この機会に、大阪市立美術館は天王寺公園にあることを
まずは覚えていただければうれしいです。
そして、タイミングが合えばぜひ美術館に。
#大阪市立美術館
ちなみにnote担当者が初めて大阪市立美術館に行ったのは
台風が近づきつつある去年の夏のある日のことでした…。
そ、それまでは天王寺にあることさえ知りませんでした…。
ちなみに現在開催中の展覧会は
ホームページやtwitter、instagramでもご案内していますので
あわせてチェックしていただければうれしいです。
https://twitter.com/ocmfa_since1936
https://www.instagram.com/ocmfa_since1936
大阪市立美術館の詳細については、
このnoteでも随時ご紹介、ご案内をしていきますが
今回は、なぜ大阪市立美術館が
noteをはじめたのかについて
少しだけお伝えしておきたいと思います。
【noteをはじめる3つの理由】①大阪市立美術館の「コレクション展」情報の周知
大阪市立美術館だけではないのですが、一般的には美術館で行われている展覧会は大きく2つにわかれます。ひとつはその館・施設が所有する館蔵品を紹介する常設展とか平常展とよばれるもの。
※館蔵品を持たない美術館・博物館も存在します
もうひとつは、大手マスメディアさんなどと共同で行う特別展とよばれるもの。当然のことながら大手マスメディアさんと共同で行う展覧会なのでマスメディアでの情報発信は露出も大きくなります。大阪市立美術館でいえば、この夏(2020年8月)まで開催していた「フランス絵画の精華」は、読売新聞さんの紙面広告や讀賣テレビさんのCMなどで目にされた方も多かったと思います。
予算の都合もあり、残念ながら前者(常設展とか平常展)は特別展に比べると露出の機会が格段に減少します。というか皆無です。その名のとおり常設(=固定)の展示であれば、露出のことを考えなくてもいいのかもしれません。ただ、幸いなことに大阪市立美術館の館蔵品は約8,500点。これに加えて関西の寺社仏閣をはじめ多くの皆さまからも大切な作品をお預かりしています(寄託品)。この数、約5,000点。13,000点を超える館蔵品・寄託品の数は日本の美術館・博物館の中でもトップクラスに相当するといわれています。仮に年に6回、1回あたり200点展示をしても全ての展示をご覧いただくのに10年では足りないほどの数となります。こういったことからも、大阪市立美術館では常設展(平常展)を行っておらず、年に5〜6回の割合で各回のテーマに沿った展示を行っています(=コレクション展)。
この館蔵品、寄託品の中には国宝や重要文化財、あるいはそれに匹敵する作品も多く存在しているのですが、限られた予算の中ではコレクション展の広報に関する費用もマンパワーも捻出できないというのが実情です。そこでまずはコストと労力をかけずに情報発信を、という目的でnoteをはじめることにしました。
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ちなみに現在(2020.9.5〜10.15)開催中のコレクション展は…
<特集展示>
没後50年 浪華の女性画家 島成園
https://www.osaka-art-museum.jp/def_evt/shima_seien
<コレクション展>
青緑い刻 −あおいとき−
https://www.osaka-art-museum.jp/def_evt/aoitoki
大阪の仏像
https://www.osaka-art-museum.jp/def_evt/osakabutuzo
中国の石造彫刻
https://www.osaka-art-museum.jp/def_evt/chokoku
【noteをはじめる3つの理由】②展覧会だけじゃない大阪市立美術館自体の情報発信の重要性
上述の①では、主にコレクション展を中心にご紹介しましたが、大阪市立美術館の事業は主催の展覧会事業だけではありません。
・伝統ある美術団体が毎年開催するものから、小学校・中学校での絵画展や書道展といった裾野の広いものまで、作品を公募して賞を決める性質の展覧会、いわゆる公募展に特化した地下展覧会室
・第2次世界大戦後に創設され、白髪一雄氏や絹谷幸二氏、安藤忠雄氏など多くの作家が輩出するきっかけとなった美術研究所
などなど、主催の展覧会以外にもご紹介したい、ご紹介できていない内容が多く存在しています。さらには2020年初頭からの新型コロナウイルスによる感染症の影響で、これまでの美術館運営とは異なる運営をせざるを得なくなっていることや、新しい生活様式での鑑賞スタイルについてのご案内などもあり、展覧会以外の情報も含めてこのnoteでご紹介していきたいと考えています。
【noteをはじめる3つの理由】③「ニッポンの美術」を取り巻く環境への危機感
上記①&②と異なり、③に関してはnote担当者の私見の要素が強いということを先にお伝えしておきます。
そもそもの話として、ニッポンの人口減少という大前提があり、10年、20年、30年と年々人口が減っていく、という状況はどの業界も同じ。逃げ場がありません。さらに個人的な感想をあえてご紹介します。
昨年秋から大阪市立美術館と関わるようになるまでは全く別の業界に身を置いていたnote担当者にとって、外から見るイメージとは違い、現在進行形の「ニッポンの美術」を取り巻く環境の脆さ、危うさは最大の衝撃でした。その脆さ、危うさとはなんなのか、については機会があればあらためてご紹介できればと思うのですが(私見なので)、端的に言い換えるとするならば「将来への不安」という一言に尽きるかと思います(そのまんまやん)。ちなみに、この場合の「ニッポンの美術」とは、特別展だとかコレクション展だとかよりはそれもひっくるめた「美術に関わる産業全般」とご認識ください。
先日の週刊ダイヤモンドでも取り上げられていましたが、新型コロナウイルスによる感染症をきっかけに、これまでの“「ニッポンの美術」をめぐる様々なあたりまえ”も大きく変わっていくのではないかといわれています。
これはなにも「ニッポンの美術」だけの話ではないのですが、その上でなにをすべきなのか、なにができるのか、については正直見えていません。見えていないのですが、昨年秋に感じた「将来への不安」というものを前提として考えるなら、現時点でできることは、大阪市立美術館に興味がない、関心が高くない世代(特に20〜40代)のみなさんの大阪市立美術館への認知向上を目指すことなのかな、と感じています。そしてこの20〜40代のみなさんに、どの媒体を通じて情報をお伝えすればいいのか、と考えると数多あるウェブメディアの中でもnoteになる、とnote担当者個人としては感じています。
「いやいやそこは映像(動画)でしょ」という声も聞こえてくるとは思います。確かに映像の重要性は認識していますが、だからといってTikTokで歌を歌えばいいわけでもないし、少し前に流行ったようなみんなで特定のダンスをしてウェブにアップするというのでもないと思います(あれがハマる業界もあるとは思いますが)。
ちょっとなにを言っているのか把握できなくなってきたので無理矢理まとめると、アフターコロナの時代の対応策としてなにが正解なのかはわかりませんが、そもそも正解のない時代である以上、とにかく最低限やれることはやっておきたいという思い、そして結局は大阪市立美術館をひとりでも多くの方に知っていただきたいという狙いで、noteでの情報発信をおこないます。
今回のまとめ
以上①〜③が、noteをはじめる大きな理由なのですが、関西でいえばここ数年、美術館や博物館のリニューアルが目白押しな状況です。神戸市立博物館さんや京都市京セラ美術館さん、藤田美術館さんに加え、数年後にオープンする某中之島美術館さんに話題をかっさらわれないためにも、大阪市立美術館としては20代〜40代くらいの方々に向けての認知向上策を(今のうちに)意識的に目指していかないと、という危機感も感じています。事実SNS上での某中之島美術館への期待感は半端ないですよね。もちろん、個人的にもそのひとりです。
なので、このnoteの設定としては、大阪市立美術館で行われている展覧会や各種事業のことなどを中心に、できるだけ美術館に関心の高くない一般の方々に向けての情報発信が主となってきますので、往年の藤川球児ばりの火の玉ストレートなテイストではなく、変化球や緩急を織り交ぜたテイストで情報発信していくことになろうかと思います。「美術が好き!」という方にとっては既知の面白くない内容が多いかもしれません。が、温かく見守っていただければ幸いです。
更新は月に3〜4回程度になると思いますが、今回で更新がストップしていたら内部でNGが出たな、とご認識ください(苦笑)。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。